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空齋竹工芸

蛤谷空齋がこれまでに制作した、竹工芸作品の紹介です。

網代 抹茶椀 [20-002]

網代 抹茶椀

煤竹を使用し網代編みで制作された抹茶椀である。内側には何層もの黒漆が塗られその上から朱漆を重ね最後に研ぎ出す事により模様を生み出した作品である。曜変天目茶碗をイメージしたと思われる。茶溜まりもあり竹とは思えない作品である。

網代提籃 [00-003]

網代提籃

提籃(ていらん)は野外での喫茶や野点などに用いる煎茶道具であるが、手前飾りの茶具としても使用する。江戸時代において医者が往診の際に持ち歩いていた薬籠(やくろう)の見立てで、一重(単式)から五段式のものまで有るようである。

煤竹を使用し全体は網代編みで二段式の提籃である。蓋や底の部分、四隅などに竹をあてがい籐皮により細かく巻き、飾りを付けながら留めている。内側は黒漆が施され、繊細かつ重厚な作品である。

  • 1979年ミタケ画廊出展作品

網代編 双鶴図菓子器 [40-001]

網代編 双鶴図菓子器

  • 縦20cm×横22cm×高さ7cm

全体は網代編みで、両脇に切り込みを入れ段差を付け、変化を出した作品である。内側は黒漆が施され、磯に舞う二羽の鶴が象嵌により描かれている。

網代編 双鶴図菓子器 網代編 双鶴図菓子器 網代編 双鶴図菓子器

網代 双鶴図抹茶椀 [20-001]

網代 双鶴図抹茶椀 全体

  • 口径13.5cm×高さ10cm×高台径7.8cm
  • 銘「丹頂」

側面は網代編み、口造りから内側に黒漆が非常に厚く施され、内側には二羽の鶴が螺鈿により描かれている。高台は竹の輪切りを使用、形、手触り、使い心地、全てにおいて完成された作品である。

網代 双鶴図抹茶椀 双鶴図 網代 双鶴図抹茶椀 高台部分 網代 双鶴図抹茶椀 網代編み 網代 双鶴図抹茶椀 箱書

煤竹網代 莨盆 [75-001]

煤竹網代 莨盆

  • 横26cm×高さ22cm×奥行き17.5cm

煤竹の濃淡を組み合わせた独特な模様の面白さがある網代編である。上下に竹縁が皮籐でしっかりと付けられている。底は少し幅のある竹で表皮を内側に出す枡網代編み、十文字に竹を渡し強度を出している。

煤竹網代 莨盆 煤竹網代 莨盆 煤竹網代 莨盆

煤竹網代 莨盆
火入れ、煙管などをセットし実際に茶事に使用した時のもの。

莨盆 箱書き

煤竹網代 水指 [15-002]

煤竹網代 水指

  • 横17.5cm×高さ16cm×口径15cm
  • 銘「不識」

箱書きは数江瓢鮎子先生によるもの。

胴、蓋共に網代編み、回り全体を同じ網目模様で仕上げ、煤竹特有の縄目模様の濃淡も微かに伺える。腰回りに丸みを持たせた事により全体に柔らかさが感じられる作品である。蓋の摘みは煤竹の節の部分を薄く切断したものを使用している。

煤竹網代 水指 煤竹網代 水指 替蓋仕様 煤竹網代 水指 底部分 煤竹網代 水指 箱書 「銘 不識」

煤竹網代 水指と棚
替え蓋を用い実際に茶事に使用した時の物である。

  • 1979年ミタケ画廊出展作品

煤竹網代 水指 [15-001]

煤竹網代 水指

  • 横15cm×高さ18cm×口径13.5cm
  • 銘「不審」

箱書きは数江瓢鮎子先生によるもの。

胴、蓋共に網代編み、側面は二種類の編み目により変化をつけ、煤竹の縄目による濃淡が微かに伺える。蓋の摘みは非常に細い煤竹の根本部分の節を縦割りにした物で、「H」の形に似ている。内側は何層もの黒漆が施され、実際に水を入れ使用することができる。

煤竹網代 水指 蓋を取った状態 煤竹網代 水指 底 煤竹網代 水指 蓋

煤竹網代 水指 箱書 銘 「不審」
箱書きは数江瓢鮎子先生によるもの。

  • 1979年ミタケ画廊出展作品

煤竹網代 急須 [05-001]

急須

  • 横14.5cm×口径8cm×高さ7.8cm

把手の位置から後手(うしろで)の急須である。胴は変わり網代編み、把手は非常に細い煤の根曲がり竹が用いられ、注ぎ口、蓋は捻り編みである。特に蓋は、摘みの部分を細く割り放射線状に広げその間を捻り編みしたものである。内部には黒漆が施され、煎茶用として実際に湯を注ぎ使用する事ができる。

急須 蓋を開けたところ 急須 蓋 急須 底

  • 1983年美術グラフ4月号(日本美術出版)掲載作品

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