現在のページの位置: 空齋竹工芸 > 展覧会

展覧会

蛤谷空齋の作品を展示する展覧会は、これまでに12回行われました。

空齋 竹工芸展 於:ミタケ画廊

期間
1979年4月15日(日)~4月20日(金)

Photo

空齋 竹工芸展 第1回

期間
1980年4月10日(木)~4月18日(金)

Photo

推薦

空齋さんはふつうは十年の知己というところだが、芸術上は百年の知己と申してよかろう。工芸、芸術の話をすれば、アウンの呼吸というか、ツーカーというか、二言三言で意が通ずる。その空齋さんがこのたび個展を開く、その作は琅玕齊の年下の友人だけあって、作品はきわめてデリケートである。この度は、水指、花篭、炭斗、菓子器、茶杓などお茶に使えるものをいろいろと出品されるときく。
 何卆柿傳ギャラリーで御清覧頂きたいと存じます。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第2回

期間
1981年4月1日(水)~4月10日(金)

Photo

推薦

茶の湯の道具は、洗練された華奢な感じのものと、侘びてざんぐりした感じのものとの、二つに分けることができます。空齋さんは琅玕齋の弟分だけあって、もともとその作行きは非常に繊細な味わいのものでした。それが近年茶の湯道具を手がけるようになってからは、そのデリケートな作行きのなかに、ざんぐりした味わいが含まれるようになりました。まさに鬼に金棒です。
 このたび、第二回目の個展を開くという、その出来映えを楽しみにして待っている次第です。

数江 瓢鮎子

空齋、云亭二人展

期間
1981年11月5日(木)~11月8日(日)

爽やかな秋の日差の季節 柳沢画廊にて父子展を致します。楽しい会にしたいと一所懸命制作いたしました。御高覧 御高評 頂ければ幸甚と存じます。

盤若心経
盤若心経
網代編水注
網代編水注

空齋 竹工芸展 第3回

期間
1982年4月12日(月)~4月19日(月)

Photo

推薦

蛤谷空齋先生は、迂生と同じく、酒精が入ると俄に元気になって、談論風発であるが、ふだんはたいそうおとなしい方である。そのおとなしいときの芸術家的センスは非常に繊細だから、先生の作品もデリケートである。この数年来、茶の湯に使える道具をと、心がけておられ、近頃は竹製の茶碗という面白いものまで作られた。その口辺・重さなどにもう一工夫なされば、お茶の道具の新しい道が拓かれるにちがいないと、率直な意見を申し上げた次第。
 この度、第三回目の竹工芸展を開かれるという。
 何卆ご高覧下さい。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第4回

期間
1983年5月13日(金)~5月21日(土)

掛花入

推薦

空齋先生の茶の湯道具の製作も年を追うて磨きがかかってきた。近作の茶碗などは、形といい、重さといい、また手のひらや唇に伝わる柔らかな感触といい、まことに文句のない出来映えである。とにかく竹で編んだものに水を容れるという先人の思いつきもしなかったことを見事に成功させ、すぐれた茶の湯道具を造りはじめたのだから驚くほかはない。これからどのように発展していくか、まことに楽しみなことである。
 この度、第四回目の竹工芸展が開かれるという。
 何卆ご高覧くださるようご案内申します。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第5回

期間
1984年4月12日(木)~4月20日(金)

掛花入

推薦

空齋先生の第五回目の作品展がはじまる。作家の持ち味というものは天から授かったもので、変えようにも変えようがない。空齋先生の独特の味は、繊細な作風とその文学性にあるといえよう。その作品には人生の奥底を見つめる眼の哀愁(ペーソス)のようなものがひそんでいる。
 先生は近年お茶の道具をいろいろ作っておられるが、そのデリケートな味わいは茶席の雰囲気をやわらげるので、わたくしはたいそう好きだ。皆さんも一度是非ごらん頂きたく、ご案内申します。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第6回

期間
1985年4月11日(木)~4月19日(金)

掛花入

推薦

空齋先生の第六回目の作品展がはじまります。
 茶の湯で使う竹編みの道具には、唐物風の繊細な作風のものと、ザングリした侘びた感じのものとの二つがあります。空齋先生はどちらかというと前者の方を得意とするといってよいでしょう。その軽妙な味は広間のお茶によく適うと思います。今回もお茶に使って楽しめる作品がいろいろ出品されています。
 どうぞ御知友お誘い合わせお運びくださるようご案内申します。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第7回

期間
1986年4月10日(木)~4月18日(金)

掛花入

推薦

空齋先生が白髪をなびかして飄々と歩く姿は寒山か拾得か、その脱俗の仙人も作品に取り組むと、神経が隅々までに行き届いて、まことに見事である。
 空齋先生が茶道具を手がけてから、もう十年余になろうか、その軽妙な作行きには、ますます磨きがかかってきた。柿伝ギャラリーでの作品展も回を重ねて、第七回目になるという。茶碗・茶器・茶杓・香合・水指・食篭、その他いろいろなものが出品されるというので、わたくしも楽しみに待っている次第。
 皆さんもどうぞ御知友お誘い合わせお運び下さるようご案内申します。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第8回

期間
1988年4月11日(月)~4月19日(火)

掛花入

推薦

空齋先生が白髪をなびかして飄々と歩く姿には仙人の趣があると、この前に書いたが、このごろはそれにますます磨きがかかってきたようだ。先生はむかしはレコードの大会社に勤めておられたが、趣味で竹芸を琅玕齋に習ったのが病みつきとなり、戦後の脱サラ一号で竹芸に転向した由である。音楽関係の仕事をしておられた経歴が示すように、氏のセンスは非常にデリケートで、その作品はいずれも繊細な美しさをもっている。この十数年来、お茶の道具を手がけ、茶碗、水指など、従来は考えることもできなかった器が作られることになった。
 第8回目の作品展にもそういう道具がたくさん並ぶといいう。何卆御清覧をお願い申し上げる次第。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第9回

期間
1990年4月10日(火)~4月18日(水)

推薦

蛤谷空齋さんの作風は非常に繊細である。だからややもすると技巧に奔るきらいがあった。「あった」と過去形というのは、ここ数年来、様子が変わってきたからである。飄々乎として仙人めいた風貌に磨きがかかると共に、その作品にもザングリとした趣きが出てきた。むかしの唐物写しの作品にはいかにも本歌と研を競うところがみえたが、今はない。先日拝見した唐物写し手付花篭は見るからに和ものの味が見え、庶民的な魅力が素晴らししかった。これからの茶の湯には、このいき方がよいと思う。
 空齋さんから頂戴した竹編茶碗を毎夏十年余にわたって使っているが、少しも損ずるところがなく、ますます落ち着いた味が出てきている。
 今回の竹芸作品展は第九回目になるという。お馴染のファンも増えてきているようだが、なるべく多勢の方に見て頂きたいと存ずる。

数江 瓢鮎子

空齋 竹工芸展 第10回

期間
1992年4月13日(月)~4月18日(土)

竹細工

推薦

空齋さんの作品には独特の味わいがある。彼が白髪白髭を風に靡かせて飄々と歩く姿はまさに寒山拾得の仲間である。そのとぼけた風格がそのまま作品に現れるから面白い。若い頃有名な琅玕齊に竹芸を習ったというだけあって、唐物風の纖細な竹編みを得意とするが、それがいわゆる精巧な唐物写しではなく、多少稚拙味を帯びて、ザングリした雅味をもつから、お茶に適うのである。迂生も夏になると彼の新案工夫に成る竹編み漆塗りの茶碗を十数年愛用しているが、年々その風雅な味わいが増していく。この度の個展にも、花篭・茶杓・竹花入など、いろいろなものが出品されるようである。何卆ご一覧、応援して上げて下さい。

数江 瓢鮎子